6月のおすすめの天体は、土星でございます。
土星は毎年地球に接近しますが、最接近する日が2週間ずつ前にずれてゆくため、見える時期も少しづつ変わってゆき、今年は6月10日頃、最も近づきますので、これから観望の好期を迎えます。
美しいリングの成分は、数センチから数メートルサイズの氷の粒子から成り、望遠鏡で見える幅は6万km位ありますが、厚さは平均すると100m前後しかありません。土星は、自転軸が公転面に対して26.7度傾いた状態で太陽の周りを30年かけて回るため、太陽と地球、土星の位置関係が変わり、それに従って地球から見た時のリングの開き具合も変化してゆきます。
15年に一度、真横からリングが見えるようになるため、輪は細い線のようになってしまいます。6年前がその年に刻当していました。それ以降、輪はすこしづつ開き、今年は輪が最大限位に開いた土星を観望することができます。
なお、当館天体ドームでは、8月中旬頃まで、今年の土星を観望することができます。
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